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2021.02.01

日々の暮らしを彩るプロフェッショナルの仕事術 vol.10

「“A〜Zの掛け合わせ”で世の中に新しい価値を生み出す」

株)ビームス 執行役員 経営企画室 グローバルアライアンス部 部長
兼 コミュニケーションディレクター
(株)ビーアット 代表取締役社長
土井地 博氏

 

 

日本を代表するクリエイターをゲストに招き、独自の仕事術を伺う本連載。第十回はセレクトショップの草分けとして知られるBEAMSの顔であるコミュニケーションディレクターの土井地 博氏。20年以上に渡って宣伝PR活動を行う中で、モノとコト、ヒトをそれぞれ繋ぐ様々な企画やイベントを仕掛けてきた。ショップスタッフから叩き上げで現在のキャリアまで辿り付いた裏には、ブレない自分なりの視点があった。

 

Index

1. Work
2. Interview
・入社から半年で上京した理由
・フジロック会場でのプレゼン
・昔から変わらない“とある癖”が急成長の鍵
・新しい価値を生み出す秘訣は、ストーリーを紡ぐこと
・「未来学を形にする」新しいチャレンジ
3. Column 日々を彩るプロフェッショナルの愛用品
4. Goods 土井地 博氏が選ぶyuhakuのアイテム
5. Profile

 

Work

 

FUJI ROCK FESTIVAL x BEAMS

 


 

 

BEAMS 40th PROJECT

 

BEAMS AT HOME

 

BEAMS TOKYO CULTURE STORY RADIO

 

interview

 

「“A〜Zの掛け合わせ”で世の中に新しい価値を生み出す」

 

入社から半年で上京した理由

 

セレクトショップの宣伝PRといえば、カタログ作りや様々なブランドとの企画、雑誌とのタイアップなどが主な仕事。しかしBEAMSにおいては、もっと幅広い。土井地さんは20年以上のキャリアの中で、「フジロックフェスティバル」をはじめ様々な音楽やアートイベントへの協賛や企画、累計発行部数が30万部を超えるBEAMSスタッフのライフスタイルブック「BEAMS AT HOME」、さらには車や企業コラボレーションのプロデュースに至るまで、様々な企画を手掛けてきた。
 
また今年1月からは新しく立ち上げられたユーザー参加型プラットフォーム「BE AT TOKYO」(https://be-at-tokyo.com/)を運営する新会社の代表も兼任するなど、ますます活躍の場が広がる土井地さんだが、その経歴はショップスタッフからの叩き上げなのだという。
 
「大阪で過ごした大学時代は、自分の好きな音楽やファッションなどのカルチャーに直に触れるため、海外に行きたいと思っていました。そこでお金を貯めるためにアルバイトを始めたのですが、どうせなら面白いところで働きたい。それがBEAMSだったんです」。

 

 

その後、就職活動の時期になっても「そういうテンションになれなかった」ことから、そのままBEAMSの入社試験を受けることに。大阪の店舗で社員として働き初めて半年が経った頃、土井地さんの人生において最大のターニングポイントが訪れる。経営陣から、「君は非常に社交的だからPRとして東京でチャレンジしてみないか」と誘われたのだ。きっかけは、本社から社長らを含めた経営陣が大阪に来た際に、会食のアレンジを任されたことが理由のひとつだった。
 
「入ったばかりだった僕ですが、各方面の先輩たちにかわいがってもらっていたおかげで、いろんな店を知っていました。それで先輩が僕に任せてくれたんです。選んだのは高級料亭でも、居酒屋チェーン店でもない、地元に愛されているローカルなお店。せっかくなら何か土産話になるようなものを持って帰ってもらいたい、という気持ちで店を選びました。それが良かったのか社長と副社長はとても気に入ってくれたようでしたね。たまたまだと思いますが、その会食からしばらくして本社へ移動になり、上京することになりました」。

 
 

フジロック会場でのプレゼン

 

そうして土井地さんが配属された先はビームス全社のPR業務を行う部署だった。メディア対応やスタイリストへの洋服の貸し出しなどが日々の主な仕事で、つい昨日まで雑誌で見ていた大御所スタイリストを目の前にして戸惑うことも多かったという。それでも少しずつ仕事に慣れていった。

スタイリストや編集者にはしっかりとアイテムの魅力を提案出来なければいけないし、また、リースや取材に来てもらうためには心地良い対応を心がけることも大切。そして強く意識したのは、洋服だけではなくコンテンツやカルチャーこそがファッションであるということ。それらを敏感に察知することができた土井地さんは、移りゆく時代のニーズにマッチしていたのだろう。自分なりに模索しなければならないことばかりだったが、だからこそ、新人にも関わらず自分のやりたい仕事にも挑戦することができた。

 

 

「社風として新しいことや驚きのあるものを求められている中で、世の中のモノやコト、ヒトとBEAMSを掛け合わせたらこんなことが出来るんじゃないかと、自分なりにプロモーションの方法を考え、企画をどんどん提案しました。当時からBEAMSは経営陣との距離が近く、何でも提案できる環境だったので、恵まれていましたね」。
 
それを象徴するのが、2003年から続くフジロックフェスティバルへの協賛だ。Tシャツをはじめ、様々なコラボアイテムを生み出し、会場は毎年BEAMSロゴの入ったオレンジ色の袋を持った若者たちで溢れる。今では定番となったこの協賛だが、実は初めて経営陣に提案したときには却下されてしまった案件だったのだとか。
 
「フジロックはちょうど夏のセール時期に開催されるのですが、その時期はアパレルとしては打ち出しがあまり出来ない時期となります。そのタイミングでプロモーションを打ち出すという前例があまりなかったんです。でも、個人的にはBEAMSがフジロックに参加して何かを表現することが、今後、日本のカルチャーを引っ張って行くようなことになるんじゃないかと感じていました。どうにかして企画を通すためにも、まずはフジロックの熱量を社長と副社長に実際に体感してもらう必要がある。そこで、チケットを用意して『行きましょう!』と一緒に行ってもらったんです。そして、数万人の参加者で埋まる会場を一望できる場所で再度企画書を渡して、ようやく承諾を得ることができました」。

 

昔から変わらない“とある癖”が急成長の鍵

 

正攻法がない中で自ら仕事の在り方を模索してきた土井地さんは、このフジロックの一件をきっかけに、次々と企画を手掛けていく。しかし、いくら提案をしやすい社風だといっても、もちろん最初から順風満帆だったわけではない。それがコミュニケーションディレクターという立場を確立し、現在の様に会社の中枢を担うまでに成長できたのには、昔からの癖が大きく影響しているという。
 
「とにかく何でもメモを取り、実行し、それをすぐ人に伝えたくなる、というのが昔から癖なんです。特にPRをやるようになってからは顕著で、仕事でもプライベートでも、様々な人と会って言葉を交わしますが、その時には必ずメモ帳を持ち歩きます。オススメのご飯屋さんでも映画でも何でも良いから、聞いたことをメモして、次の日に行ってみたり観てみる。そうして自分の体験として咀嚼できたら、今度は『誰々さんから聞いたんだけどね』と、それぞれの情報を、喜んでもらえそうな人に伝えます。今思えば、無意識にそういうアンテナを張っているんでしょうね」。
 
そういった素早いインプットとアウトプットがコミュニケーションを円滑にし、仕事を順調に運んでくれるようになったという。

 

 

そしてこれは現在も、自身の部下に唯一、口を酸っぱくして言っていることでもあるそうだ。
 
「例えば商談に出て、分からないことが話題にあがったらその場でメモを取る。誰でも知らないことはあるし、イチローだって最初はバットの握り方も分からなかったわけだから、何も恥ずかしいことなんてないんです。むしろ、その機会を逃すことの損失の方が大きいんですよね」。
 
こうした考えを聞くとストイックなビジネスマンのように聞こえるが、それをナチュラルにやっているのが土井地さんのすごいところでもある。
 
「正直、仕事に野心とか野望みたいなものはないんです。あるとすれば純粋な執着心でしょうか。田舎育ちだったので、良い意味でなんでも吸収してやろうっていう気持ちが人一倍強いんですよね。それは今でも変わっていなくて、“常にオン”の状態なんです。その蓄積がこれまでの企画に生きてきたと思います」。

 
 

新しい価値を生み出す秘訣は、ストーリーを紡ぐこと

 

そしてもう一つ、仕事をする上で昔から大切にしているというのが、“世の中に求められている価値とは何か”というユーザーの目線。土井地さんの20年以上に渡るキャリアにおいて、様々な企画を成功させられてきたのは、その見極めが的確だったことが大きな要因だ。
 
「世の中の人って、明確な答えを求めてきた部分があると思うんです。Q(クエスチョン)に対してA(アンサー)があるように、このブランドの服を着ておけば間違いない、ということを求めがちです。でも、今はそうではなくて人々の価値観は多様化しています。そうした中で求められているものは、『???』から『!!!』へと変化していると思うんです。そこには色々な言葉が当てはまりますが、分かりやすく言うなら、“なるほどね”とか“それいいよね”といった驚きや共感。今はそこに価値があると思っています」。
 
PRとは、いかにその価値を生み出し、提供することができるかだと土井地さんは言う。となれば気になるのが、その価値の作り方だ。
 
「すごく噛み砕いて言うと、ストーリーを紡いでいくことです。例えばAさんから〜Zさんまで、26人の個性豊かな人たちがいたとしたら、AさんとRさんとTさんが集まると『ART』という単語になりますよね。そうやって色んな単語を作って組み合わせると文章になり、その文章が繋がるとストーリーになる。逆に言えば、同じような個性ばかりが集まっても、何も生まれないということです。これを普段からすごく意識するようにしていますね」

 

「未来学を形にする」新しいチャレンジ

 

 

昨年には社内に新しく「グローバルアライアンス部」、そして今年には先述したユーザー参加型プラットフォーム「BE AT TOKYO」を立ち上げ、土井地さんは新しいステージへのチャレンジをスタートした。従来までのように店舗でモノを売る、ということだけでなく、国内外のパートナーと供にコンテンツを一緒に作り上げることをビジネスとしてやっていくという。
 
「これまでのBEAMSは、『目利き力』、『カルチャーの創造』、『実装力』、『リアルとオンラインを横断したクリエイティブ』といったことを形にしてきました。今後は、そこでの学びを活用して、これからの世界に相応しい『表現者が真っ当に生きていける社会』を実現していきたいと思っています」


 

 

特にグローバルアライアンス部では「未来学を形にしたい」のだと、土井地さんは言う。
 
「人生100年と言われるこれからの時代、60歳で定年を迎えても、残り40年。そう考えたら、例えば山登りが趣味の人しか入居できない老人ホームがあってもいいんじゃないかとか、いろいろと思うわけです。また、これはいつも心に留めていることですが、“アイデアに価値はない”と思っているので、小さなことでも何かしらアクションを起こしていくことが大切。グローバルアライアンス部では、少しでも楽しい世の中にしていくために、未来を見据えて、色んな『!』を仕掛けていきます」。

 

Column

 

日々を彩るプロフェッショナルの愛用品

 

プロフェッショナルたちが普段持ち歩いている必需品や仕事道具を見せていただきながら、モノに対するこだわりを紐解く。

 

「これまで色々なものを見て、所有してきましたが、やはり歴史のあるブランドの魅力には惹かれるものがありますね」と土井地さん。エルメスの革小物、ロレックスの時計といったように、長い歴史があり、その背景にストーリー性を見いだせるモノに愛着が湧くという。
 
デザインに関してはシンプルなものを好むというが、重要なのは深くデザインされているか、という視点。だからこそ土井地さんの愛用品には統一感があり、上質さが漂うのだろう。

 

AppleのMacBook Pro 16inchとiPhone12 Pro
実は頻繁にUS本社に足を運んでいるほど、社内でも有数のアップル好きとして知られる土井地さん。「M1チップを搭載した最新モデルもいいですが、仕事の効率を考えて16インチにしています。純正のデザインが好きなので、iPhoneは純正ケースを使っています」。

 

Appleのタンブラー
「環境を考え、マイボトルを使っています。コーヒーは打ち合わせなどの際に飲むことが多いので、ルイボスティやハーブティをノンカフェインで入れて。ボトルは毎年Appleの本社を訪れた際に売店で購入していて、かれこれ過去10年は買い続けています。これは旧本社で手に入れたもの」。

 

LeicaのM10
「もともと写真は好きでよく撮っていたのですが、なかなかこれが趣味です!って堂々と言えるほど打ち込めていませんでした。そこで、本気を出すために買ったのがこのライカ。お爺さんになったときには写真家ですと言えるように勉強しようと思っています」。

 

メモ用の付箋とミュージアムのボールペン
「メモ帳とは別に持ち歩いているのが、付箋とボールペン。相手に渡して書いてもらうこともできるので重宝しています。ものは何でもいいわけではなくて、アメリカのハンバーガーチェーン、イン・アンド・アウト バーガーの付箋と、ミュージアムのお土産のボールペンがマスト。話のタネにもなります(笑)」。

 

HERMESの名刺入れとコインケース
「海外に行ったときにいつも買うのがエルメスの小物です。黒はあまり出てこない色なので、右の小銭入れ特に気に入っています。ちなみに、普段はあまり現金を使いません。ほとんどスマホで済んでしまうので、財布を持たず、この小銭入れだけで外出することもよくあります」。

 

nahrinのハーブオイルとBULYのフェイスクリーム(右)
「美容系おじさんを自称するほど、実はスキンケアなどにも気を遣っています。とはいっても、どちからというとアロマ的要素を重視していて、使うことでリラックスできるようなものが好き。特にハーブオイルは浸透力が高くて、香りも良いのでオススメです」。

 

HERMESのブレスレットとROLEXのデイトナ(右)
「いつも変わらずに身に着けてるのがこの2つです。デイトナは思い入れが強くて、仕事をがむしゃらに頑張っていた30歳の頃に買った1本。まだ今みたいにプレミア価格が付く前からずっと愛用しています。エルメスのシェーヌ・ダンクルは、これが自分にとってのファーストエルメス。どちらもずっと手放せないものですね」。

 

Goods

 

土井地 博氏が選ぶyuhakuのアイテム

 

 

今回、土井地さんに選んでいただき贈らせてもらったのが、2wayショルダーバッグ(YFF047)。花をモチーフにyuhakuの染色職人が手染めしたイタリア産キップとスムースレザーを組み合わせ、スクエア形状に仕立てたバッグだ。
 
「フラップはなくPCなど荷物が取り易く重宝しています。またデザインも花をモチーフにしたということもあり、広げ方を変えるだけで見た目も大きく変化します。気分も変わり用途やその日のコーディネートなどでもアレンジできるのも素敵です」。

 

YFF047 2wayショルダーバッグ

商品番号:YFF047
カラー:Blue

 

 

Profile

 

(株)ビームス 執行役員 経営企画室 グローバルアライアンス部 部長
兼 コミュニケーションディレクター
(株)ビーアット 代表取締役社長

土井地 博

 

1977年、島根県生まれ。大学時代のアルバイトだったショップスタッフを経て、20年以上に渡ってBEAMS宣伝PR業務を行う。現在はグローバルアライアンス部長としてグローバルプラットフォームを持つ国内外の企業や組織、ブランド、人などと次世代に向けた新たなビジネスモデルを構築している。新しいカルチャーを模索するユーザー参加型プラットフォーム「BE AT TOKYO」(https://be-at-tokyo.com/)の代表も兼任。
 
また、建築設計事務所のサポーズデザインオフィス代表の谷尻誠、BETSUDAI Inc. TOKYO CEOの林哲平と共に設立した株式会社 社外取締役(https://shagaitori.com/)では、オンラインサロンの運営やプロデュース事業を展開、共同代表を務める。
 
そのほか、ラジオ番組「BEAMS TOKYO CULTURE STORY」のパーソナリティ、大学非常勤講師、司会業、各講演など多岐に渡るフィールドで活躍中
 

 
 

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