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  • 長財布 / Blue
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2019.11.08

シリーズ全体で表現される“影に挿す一筋の光”

 

 

 

職人泣かせの技法を散りばめたルチェ エ オンブラ

 

ルチェ エ オンブラはyuhakuの数あるラインナップの中でも常に高い人気を集めるシリーズだ。イタリア語で光と影を意味するシリーズ名が示すとおり、手染めのグラデーションに黒を合わせることで“影に挿す光”を表現した意欲的なアイテムが揃う。財布やカードケースなどに加え、バッグやシューズ、ベルトなどまでリリースされているため、トータル的なコーディネートが楽しめるのも大きな特徴と言えるだろう。今回から数回に分けてデザイナー仲垣氏のインタビューを交えながらルチェ エ オンブラ シリーズの魅力に迫っていきたい。今回のシリーズもyuhaku独自の手染めに加え、使いやすさに対するアプローチやパーツの設計・縫製など、yuhakuの持つ強い拘りが垣間見られるはずだ。

 

財布や革小物では建物がつくる強い影をイメージ

 

 

 

 

まずはシリーズ中でも随一の人気を誇る長財布から見ていこう。デザイナーの仲垣氏曰く「財布やカードケースなどを作る時にイメージしたのは建物に強い光が当たってできた深い影。墨染め部分の幅や位置関係、グラデーションの入り方とのバランスなどに気を配り、このルックスへと辿り着きました」とのこと。グラデーションの発色の良さと黒の深さ。1枚の革の上にこのコントラストが生み出すミステリアスな雰囲気こそルチェ エ オンブラの真骨頂だ。影となる部分の墨染めも当然すべて手作業。手染めで繊細なグラデーションをつくり上げた後、マスキングをしながら墨染めで影の部分を染め上げ、さらに磨きの工程を経て完成させていく。yuhakuならではの丁寧な仕事がこの財布にも生きている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次はルチェ エ オンブラの手染め工程を追ってみよう。まずグラデーションに手染めされた素材にけがき線を入れ、墨染めする位置を決める。その後、けがき線に沿ってマスキングテープを貼る。「じつはマスキングテープにもうちならではの工夫がほどこされているんです。マスキングテープの粘着力で手染めした色が剥がれないように、テープを1mmだけ残して紙を貼るようにしています。この幅を決めるのにも試行錯誤があったんですよ」と仲垣氏。マスキングテープを貼り、手染めで墨黒を入れていく。ベースとなる革の染まり方などを見ながら数回に分けて染めるため、この工程も繊細な作業となる。染め上がったらマスキングテープを剥がし、ワックスをつけてバフを当てていく。手をかけるほどに光沢を増していきガラス面のような輝きが生まれる。

 

 

 

 

ルチェ エ オンブラ シリーズには財布だけでも束入れと2つ折りタイプの札入れ、マネークリップ、そしてL字ファスナーの束入れの4種類が用意されている。その中で仲垣氏が愛用するのがL字ファスナーの束入れだ。「この長財布は左手に持った時の使いやすさを考え抜いて設計しました。ファスナーを開ければお札はもちろん、カードや小銭まですべてスムーズに取り出せるようになっています。自分はお金を払う時にわざわざ財布の向きを変えたり、持ち替えたりするのが嫌なんですよ。とにかく会計をスマートに終わらせたいという一心で作ったので、こういう財布ができました」。取り出しやすいカードスリットや収納力の高い札入れ部分など注目点は数々あるが、筆者が特に感心したのは小銭入れの設計。手前側にのみマチが付いているため、財布を立てて小銭入れのファスナーを開くと自然に手前側(自分側)に小銭が集まるようになっているのだ。是非一度手にとって、その使いやすさを体験していただきたい商品だ。

 

 

 

 

 

 

カードスリットには6枚+隠しスリットに2枚収納可能。「カードスリットは敢えて深めにして、カードのデザインが見えすぎないようにしました。お店でもらう会員カードやポイントカードなどは、どうしてもデザインに統一性がないので、浅いスリットだと財布を開いたときに雑然としたイメージになってしまうんです」と仲垣氏。メインの札入れの他にも隠しポケットやエクストラスリットがあるため領収書なども綺麗に整理できるのも嬉しい。

 

 

 

 

 

 

ディテールも見るべきところが多い。これはyuhakuのプロダクト全般に言えることだが、付属のファスナーなどのクオリティにもこだわりを発揮している。L字ファスナー束入れに使われたのはYKKの最上級ファスナー、エクセラ。トップは直線的なデザインが与えられたオリジナルだ。ブラックニッケルメッキを施してからさらにヘアライン仕上げ(単一方向に髪の毛ほどの細かい傷をつける加工)にすることで、独特の上質さを生み出している。さらにもうひとつ言うと、手染めのグラデーションと墨染め部分の境界線に押された刻印も職人泣かせの代物だ。どうしても個体差が出てしまう天然皮革だけに、ライン上にキッチリとブランドロゴを押すことは案外難しい。ともするとロスが出てしまう可能性もあるが、それでもこのデザインを優先させているあたりにyuhakuらしい妥協の無さが見えてくる。

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