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2019.10.12

yuhaku デザイナー 仲垣友博 × フラワーアーティスト田中孝幸 対談インタビュー

“脈”という共通項に見た生命の美とは。

  

花、革の双方に存在する「脈」に共通項を見出し、共鳴したことで生まれた「The Art of Flower」。

フラワーアーティストの田中孝幸氏が花を生け、yuhakuデザイナー仲垣友博が革を染めた。

その果てに生み出された一片のアートの裏側には、どのような思考が巡っていたのか。

コレクションの完成から間もない某日、両氏に話を聞いた。


 

<プロフィール>

yuhaku 仲垣友博

1976年生まれ、福井県出身。株式会社ユハク代表。2006年、ビスポーク(受注制作)の靴、鞄、革小物などを製作する工房「ameno spazio」を設立。2009年、株式会社ユハクに改組。

絵画技法を元に染色技法を開発し、独自のグラデーションカラーを生み出した。

 

田中孝幸

1981年生まれ、三重県出身。フラワーアーティスト。出版社に勤務を経て、生花市場の仲卸勤務から花の世界へ。独自に花をいけ始める。世界的なフラワーアーティスト、ダニエル・オスト氏に師事。2014年に「UNITED FLOWERS」設立。独自の世界観でアート作品をはじめ、空間装飾、広告など多方面で活躍。

 

 

3年越しに実現した再会

―花と革。接点は少なそうですが、お二人の出会いは?

 

田中孝幸(以下、田中):3年前の京都・建仁寺でした。仲垣さん達が境内でロケハンしているところ、僕も別件の打ち合わせで建仁寺を訪れていたことがきっかけでお会いしたんです。懐かしいですね。

 

仲垣友博(以下、仲垣):現在のyuhakuのロゴを制作してくれたartless(アートレス)というデザインエージェンシーと一緒に、ホームページ用のイメージ写真のロケハンに行っていたんです。その時は「今度、一緒に何かやりましょう」という話も特になくて、 SNSで友達になっただけでしたよね(笑)

 

田中:それからは、ほとんどお会いする機会はありませんでした。ですが SNSで繋がっていると、最近はこんな仕事をやってるんだ、という情報が入ってくるので、お互いの近況はなんとなく知っているんですよね。ある意味、すごく今どきな関係。今思うと、共鳴する部分をどこかに感じていたんだと思います。

 

―そこから、どうやって今回のコラボに至ったのですか?

 

仲垣: 色に対する表現をより深化させていくためにテーマを掲げ、掘り下げていこうと考えていく中で、今回の「The Art of Flower」コレクションの基になる案があったんです。美しい色を持つ花は染色で色を表現するyuhakuと相性が良い。でも改めて考えてみると、自分たちは花のことをほとんど知りません。それなら、詳しい人に聞いてみよう……となれば、田中さん以外に適任はいませんよね(笑)

 

田中:仲垣さんはその時「花は女性のものというイメージが先行しやすいけれども、多様な花の中には男性を引き立ててくれるものもある。そういう世界観をyuhakuで表現したい」ということを仰っていて。僕自身、共感するものがありましたし、普段からSNSで仲垣さんの作品を拝見していたことで,興味を持っていたので、何か僕ができる役割があればと思い、まずは工房に遊びに行かせてもらうことになりました。

 

 

花の儚さが生命を教えてくれた

―工房ではどんなやり取りがあったのでしょうか?

 

田中:社会科見学ではないですが、革の染色から商品として形になるところまで、一通りの工程を見させてもらいました。1枚1枚丁寧に染色していく様子が色という新しい命を吹き込んでいるようで、とてもシンパシーを感じました。「花と革の共通項」という少しコンセプチュアルなテーマが見えてきたのは、そこからです。

  


  仲垣:そうなんですよね。自分も花のことを田中さんから教わる中で、リンクする部分がとても多いことに気付かされました。まず革も花も生き物で、その証拠として革には血筋(血管の跡)、花には葉脈があること。花はいずれ枯れて焦げ茶色になってしまうように、鮮やかに染められた革でも、経年変化で黒っぽく
焦げ茶色に変化していくこと。様々な部分ですごく近い存在なのだなと思いました。

  


 田中:コラボレーションとは、刺激の与え合いだと思っています。単に知識や技術を持ち寄ってひとつに合体させるのではなくて、相手のクリエイションを自分の中でかみ砕いてからアウトプットする、というのが一番の醍醐味。だからその後もお互いに理解を深めるために、何度もミーティングを重ねました。

  


 ―その中で印象に残っていることはありますか?

仲垣:「ステム」というワードです。花の茎の部分のことなのですが、そこには脈があり、水が流れているからこそ花が咲く。そうやって花を全体で捉えることで、花がすごく生命感溢れるものに感じられたんです。特に花は剪定してから枯れていくまでの時間がものすごく短い。その中で田中さんの仕事は、生命の最後の美しさを手伝っているような気がしていて。自分たちが扱う革は運良く長く持ちますが、だらこそ、長く使いたいと感じて頂けるものに昇華していかなければいけないのだと、花の儚さに改めて気付かされました。

 

田中:ステムは確かに一番のキーワードだったかもしれません。ステムとはつまり茎。僕の意識の中では、地面から栄養分や水を吸い上げるための全ての脈のイメージで捉えています。それらは人間や動物の血管と同じように、葉や花の先まで伸びています。初めて工房にお邪魔したとき、革の表面に見える血筋がそれと似ているな、と真っ先に感じたことを覚えています。

  

  

血筋やトラで生命の気配を表現

―「The Art of Flower」コレクションはどうやって生み出されたのでしょうか?

 

仲垣:田中さんが生けた花を見て、そこから得たインスピレーションで自分が抽象的な絵画を革に描き、その絵画をアイテムに反映していく、という手順で制作しました。花のビジュアルだけではなく、それまでに重ねてきた思考の痕跡のようなものも、一緒に作品に込めたかったんです。

      

  

田中:つまり僕たちは、ある種の哲学的な会話を積み重ねながら作り上げていったという感覚なんです。生けた花はすでに枯れてしまっているので形はありませんが、仲垣さんの感性が間に入ることで、今回のコレクション作品の裏側に確かに花が生き続けている。手に取っていただいた方にも、それが伝わるととても嬉しいです。

      

  

―完成したコレクションを見てどうですか?

田中:yuhakuの魅力は、やはりこの色のグラデーションだと思うのですが、花も同じくグラデーションだと言えます。単色に見えても1つの花の中に微妙な色の違いがあり、生けている最中から刻一刻と色は変化していくため、一瞬たりとて同じ色は存在しません。そういう微妙な色の変化や、花びらの重なりまでもが表現されているので、花を生けた者としては、感情移入すらしてしまいます。花をスクエアで切り取ったところも興味深いです。

仲垣:花びらの重なりの表現は、すごく気を遣った部分です。人間の目は二つあることで重なりを立体的に認識できます。例えば緑と黄色の花が重なると、色が混ざって見えるような感覚。しかしそれをそのまま描いてしまうと、そもそも手染めが有機的なものなのでクラフト感が強くなりすぎてしまう……。そこで考えたのが、スクエアのグラデーションでした。

  

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―仲垣さんは田中さんの生けた花に、どんなことを感じましたか?

 

仲垣:まず感じたのは生命感です。田中さんが土台に花を生けるごとに生き物が立ち上がってくるような感覚を覚えて、本当にまるで生きているかのようでした。それを表現するために「The Art of Flower」コレクションでは、1歳半ほどの牛革を採用しています。普段使っている生後半年未満の仔牛の革と比べて血筋やトラ(首部分などに表れるシワ)が強く表れるのですが、そこに花と革に共通する“脈”の気配を表現することで、このコレクションを生命の美を纏うものへと昇華することができました。

  

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語り継がれる男のアート

―最後に、お二人にとって「The Art of Flower」コレクションとは?

 

田中:直感的でもあり、かつ観念的で抽象度の高い会話を重ねながらお互いの作品を具現化した「The Art of Flower」ですから、やはり、思考の痕跡であり表出です。それはきっと、このコレクションを手に取ってくれた方にも伝わってくれるものと思います。

  

 

仲垣:物に溢れた時代だからこそ、語れるものではなくて語りたくなるものを身につけてほしいですよね。それってすごく男的じゃないですか。語り継がれることで、切り取られた生命も無駄にならないという。まだまだここでは語り尽くせない話も沢山あるので、いずれどこかで共有できると良いですね。それほど濃いコレクションになっています。

  

 

田中:そうですね。仲垣さんの解釈と技術によって生まれた「The Art of Flower」コレクションを通じて花の魅力を伝えていってもらえるというのは、ものすごく嬉しいことですし、花と皮とに共通する「脈」と「色」への解釈と魅力をこのコレクションに付加させて頂いたとおもうので、物語のあるものを好む男性たちをも刺激するアートになったと思います。

  

 

 

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